それいけ美容部員! おまけショート(ややR)

ボーナス・トラックです!




月日は更に経ち、夏到来!
浩太郎は本日の女性部門の営業を終え、特別待遇で割り当てられている個室に引き上げると、ソファーの腕置きに長い長い足を乗せ上げて寛ぎはらう。
弟の誠士郎が入社するまでは、この後も気色悪い男性顧客を相手に奮闘せねばならなかったが、今は再びそれから解放され、何とも良い御身分と化している。
ああ、極楽! 極楽! 三木谷のいぬ世界は、極楽!!

そんな事など思っているから・・・・。
噂をすれば影! 片手に綺麗なラッピングを施した包を抱きかかえ、そのウワサの人物が我が物顔で押し入ってくる。
なななななっ・・。しっかり、きっかりドアに鍵を掛けたというに、お前はまたっっ!!!
だらだらだら・・っっ。
ここの鍵をどうした? さてはまた! オレの知らぬうちに合鍵を作ったんだなっっ。
ぬおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ・・・・っっ!!!

三木谷は浩太郎の自宅アパートだけでなく、ここの鍵も何度替えてもその度に入手しては、悪びれる事もなく我が物顔で好き放題使いまくるのである。はっきり言って、替える手間だけ無駄である。
なぬぅ! お前というヤツはっっ、本当に油断も隙もないっっ。オレの密やかな癒しの時間をっっ・・。
だらだらだらだらだら・・・・。

半分諦めに近いこの行動に、浩太郎とて、もはや言及する気も起きない。
「で、何だ? お前はまた、何用で来た?」
両想いになった今でもラブい雰囲気などつゆとも匂わない。
「何用・・だとぉ? 愛しの恋人に、そんな事を聞くヤツがあるかっっ。そんな事を言うのなら、お前の特別室に引っ越してくるぞっっ。」
・・・・・。いや、やめてくれっっ。本当にやりかねないっっ。
控室まで同じになったら、本当にオレはお前に犯り殺されるっっ。
とはいえ、もう既に半分犯り殺されているようなものだが・・・。

「そんな事より、浩太郎! 今日はお前に良いものを持ってきてやったっ!!」
三木谷は遠慮もなく、浩太郎をソファーの右に詰めさせると、空いたスペースにどっかりと座り込む。
ななっっ・・。向かいのソファーが空いておるだろうっっ。わざわざこっちに来んと、あっちに座らんかいっ!!
どこまでもつれない事を思う浩太郎に、三木谷も三木谷! 全く構う事無く自分のペースで、さも開けてみろとばかりにその包みを浩太郎に押し付ける。目など有無を言わさぬ迫力だ!
目に物を言わせおってっっ。営業と言い争い以外は、こんの口足らず男がっ!!

それでも、浩太郎はそのラッピングを解いて中をあらためる。
贈答用の桐箱の中には、紙を線上に切った緩衝材に乗るようにして、可愛らしいカラフルなフルーツ型のブツと小さい小瓶が三つづつ鎮座している。
一見では、そのブツ! 何なのかは分からないような代物だが、この三木谷のスケベっぽい表情を見れば、一目瞭然!!!
なぬぅ! こんなもの、誰が使うんじゃ、誰がっっ。
ローターsetなど・・・・・・、持ってきやがって!!! 怒!

浩太郎は実に正しくそのブツが何であるかを悟ると、顔を思いっきり引きつらせる。けれども、念のため一応持ってきた本人に確認を取る。
「で、これは何だ?」
「今度、うちから発売される新商品! その名も『フルーツな気分!』だ。」
「だから、それが何だ?」
「今うちが力を入れているアダルト部門の商品で、イチゴ・洋ナシ・バナナの三種類のフルーツを模ったローターsetだ! 『今日の気分によって使い分けてね!』というコンセプトから誕生したset商品だ。」
「で?」
「まずはその一見何かは分からぬ見た目の可愛さで、乙女心をgetする! これならどんな清純派お嬢様が携帯していても、苦にならないだろう? しかも、侮るなかれ! 見た目だけではなく、機能も充実しているっっ。」
「ほうっ・・・・・。」
「どれも直接触れてもヒンヤリ感を伴わないシリコン樹脂製で、下着の上からはもちろんの事、幅広いプレイを愉しめる。サーモスタット機能も備わっている上、バイブも3段階の強弱がある実力派だ。」
「・・・・・。」
「しかも、イチゴはそのツブツブな小さいイボが、洋ナシはくびれたその形状がポイントだ! あたる位置によって、いろんなオーガニズムを促してくれる。」
「確かにその粒小さいくせに女が好きそうなハート型の細工が施されてるな。で?」
「そして、バナナ。安直な見た目だが、これまたスゴイ! 変形タイプでくねくねとツウィスト運動する。こいつはローターの域を超えている。」

浩太郎は次に小瓶を取り上げ、ラベルに目線を落とす。あんまり聞きたくもない話だが、一応自社の新商品というならこれについての詳細も聞かねばならない。どこまでも仕事には熱心な浩太郎である。
「じゃっ、こっちは・・・。」
「それらはこのローターのオプション品だ!」
「ラブ・ローションか?」
「ああ、それぞれのフレバー付きの天然抽出された食用性シロップだ。それらを塗布して口腔内の愛撫に使ってもらってもOKなら、これらのローターで可愛がった後それらを拭わずしてク〇ニリ〇グスに及んでもOKだ!」
「それで商品説明は全てか?」
「取りあえずのところ、それで全てだ!」

浩太郎は嫌な空気を感じ取り、それらを箱に戻すと、ご丁寧に蓋を締めようとする。そこをすかさず三木谷の手が邪魔をする。
ななななっ・・。ぐぐぐぐぐぐっっ・・・。
お前はこれを今からどーするつもりだ。ええい、締めさせろっっ。
だらだらだら・・・。
そんな浩太郎の焦りなど、やはりこの三木谷の事! 全く気に留める様子など、ない。
「じゃっ、浩太郎! 今から試しに使ってみろっ!!」
・・・・・・。
やはり! お前はっっ。だらだらだら・・っっ。
そう来るんだな? 何でオレがこれを試さにゃならんっ!! 充分そっちの方は満足しておるわいっっ。

「やらない!」
なのに、三木谷は浩太郎の断りに全く屈する様子などない。むしろ余裕綽々にずずいと箱を浩太郎の面前に突出してきては、勧める。
「これも、営業努力だ! さあ、まずはどれからいくか、選べ!!」
ななななっ・・・。何が営業努力だっっ。
もうその手は食わない!
「お前は、オレが試すところを見たいだけだろうがっっ。」
「分かってるなら、話は早い! なら、試せ! 元々はと言えば、俺がお前のために開発させた商品なんだからっ!!」
三木谷は悪びれもせず、いとも簡単に開き直る。だから、余計血が頭に登った浩太郎が、不穏な空気を纏ってねめつける。

「浩太郎、安心しろ! そうは言っても、試してるのはお前だけじゃない。」
何が安心なのだか・・・。
「いや、むしろ試さなければ、他に出し抜かれる事もありうる。」
「ん? ・・・・そうなのか?」
浩太郎のやる気に火が付く。何とも単純! いや・・・、負けん気の強過ぎる損な性格のゆえか・・・。

「ああ。お中元かわりに、宮前のところとお前の弟のところにも、同じものを送りつけておいてやった。今夜にでも、ヤツら! 愉しく試す事だろう!!!」
なぬぅ? そんな事があるというのか?
それは、ヤバい・・・?! ヤバいか?
浩太郎の背を押すように、三木谷が促す。
「だから、試せ! 俺の前で早く試せ!」

にこにこにこっと怖いくらいの笑みで迫ってくる三木谷に、浩太郎は怯んではどんどん体が傾いでいき、腕置きの上にまで目一杯押し倒される。
あれっ? でも、待てよっ!! うっかりその気になるところだったが、だ、誰がするかーーーーっっ。
この期に及んで、まだ往生際悪く抗う。
だから・・・。

「お前がローターは慣れぬと言うなら、俺に任せろっ! どこにどれが良いか見極めて、俺が懇切丁寧にレクチャーを交えながら、手伝ってやるっっ。」
「んっ!!! 誰がっっ。い、いらーーーーん!!!」
あわわわわわっっ・・・・。ヤバいっ、ヤバいっ。こいつに任せたら、オレはまた半屍になるっっ。
やめてくれっ、お願いだからやめてくれっ!!
「いんや、任せろっ!! 今から天国に連れて行ってやるっっ。」
うぎゃーーーーーっっ!
シロップを垂らした洋ナシのバイブを弱でONすると、浩太郎の唇に押し当てる。
ブブブブブブ・・・っっ。ぐりぐりぐりぐり・・・っっ。
そのまま呆気なく空いた口の隙間からそれを押し込むと、官能を引き出すように上顎の敏感なポイントに優しく触れさせる。
ひぃーーーーーっっ。

その後、浩太郎はしてやったり! 三木谷の思うツボっっ。あれよあれよと複数使いであっちもこっちも弄ばれ、日が沈む頃には足腰立たぬ状態にまで追い込まれたのは言うまでもない事だった! 笑!

   * * *

そして、その晩!
もう一つの美容部員カップルのおうち!!

宮前は差出人の名前を見ると眉間に深すぎる皺を寄せ、わなわなと体を震わせる。
まさか爆弾ではあるまいなと疑りながらも封を開けると、更に目に飛び込んできた品に目を吊り上げる。
しかも、ご丁寧に宮前の怒りを助長させるかのように、一目で目に入るように大きな字で簡潔なメッセージが添えられている。
『うちの新商品です! お納めください!!』

これをどうしろと言うのですか!!!! 本当にお節介っ。・・・・・・うぬぬぬぬぅ! 迷惑なっ!!
しかも、しかも、しかも! これがここに来るという事は、当然!
貴方はっ、貴方はっ!!!!!!!! 怒!
山内さんにも、絶対にっっ。
叶わぬ恋だったとはいえ、許せないっ!!!

でも・・・・。ポッ。
かつての思い人の淫らな図を想像して、頬を赤らめる。
それに・・・・。
折角の品。品には罪はないというものっ!!

すっかり気分を害し怒りで目を吊り上げたかと思えば、妖艶な表情で一心に贈り物を見つめる宮前に、さすがの林田も奇異に思い、迂闊にも心配そうに怪訝な顔で寄ってくる。
だから、宮前に掴まる。
宮前は林田を焚き付けるかのように、その肩にしな垂れかかると、徐に誘いかける。
「今日はいろいろ手伝って・・、欲しい・・・。」
何ともセクシーな掠れた声音で、何事かと思って心配していたはずの林田も一発でノックアウト! ついつい誘われるがままに、宮前のペースにはまって、色っぽいサポートまで頑張ってこなしてしまうのだった!

   * * *

そして、もう一つのカップル!
「ああ、誠士郎? 脩介からですね、君当てに贈り物が届いていますよっ。」
マネージャーこと現在誠士郎の恋人でもある俊哉がいつも同様余裕綽々と三木谷からの贈り物を手渡してくる。しかも、その顔はどことなく訳知った感じで、不気味ともいえるニヤニヤとした薄笑いを浮かべている。厭らしい匂いがプンプンと漂っている。
途端に、誠士郎の額から冷や汗が一筋垂れ落ちる。
なななっ・・。嫌な予感っっ。

「まさか爆弾・・・というワケではないんだろ?」
「まぁ、そのようだね! でも、可愛らしい事に、脩介の贈り物を恐れているのかな?」
「いや・・・・・・・。そんな事なんて、絶対にないっ!! ええい、開けちゃるっ!」
浩太郎といい、誠士郎といい、この兄弟! その負けん気の強さが仇となり、それを三木谷らに逆手に取られ利用される事も多々!
分かっていても、売られた喧嘩! 買わないではいられないっっ。
思い切りよく、ビリビリと外装を破って開ける。

何だぁぁぁぁ、これはっっ? 少女趣味なっっ。

合点がいかぬ誠士郎に、それとなく俊哉がフォローを入れる。
「ああ、それは今度うちから発売されるアダルト・グッズですね!」
事もなげに真相を明かす。途端にそれが何であるかを把握した誠士郎が、目から火が出し怒るぅ!!!
ごぉぉぉぉぉぉぉーーーっっ!
「あんのっ、エロ大魔神っ!!! きっと、きっと浩太郎にもっ!!!! かーーーっ、許さねーーーっ!!」
仁王立ちも良いところ! 握り拳を両手に造り、どこを向いてというわけでもなく、わなわなと立ち上がる。
それをどこ吹く風とばかりに涼しい顔で、俊哉が横槍を入れる。

「今更怒っても、もう既に取り返しは付かないと思いますよ。そんな事より、ここは建設的にですね! 我々も新商品のモニターとなって、社に貢献するべきですよっ!」
「へっ?」
「だから、私も君にこれを使っていろいろと愉しい事を施してあげようかって。」
「へぇっ?」
「ふふふふふふっっ・・・。」
そのまま俊哉にずずいと寄られ、行き場を失い、窮地に追い込まれる誠士郎だった。
ぎゃぁ~~~~~~っっ。

兄弟揃って、あっちでもこっちでもっ。ふふふっ、美味しく調理されたとさっ!
めでたし、めでたし!! 




 最終回 / 総合目次

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ばけもぐ

Author:ばけもぐ
隠れ腐女。オリジナルのBL小説を創作しています。
傾向;男臭い/強気受け多し。切ない系~爆笑系。リーマンもの、体先行型多し。ハピエン。
拙い作品ですが、楽しんでいって下さい。
尚、誹謗中傷、未成年の閲覧、画像の無断転用はご遠慮願います。


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