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41.晴れ男さん、雨男さん(オマケSS②)

先日『不遜な彼』の藪坂瑛輝が本編に登場致しまたが、それに伴い私の妄想もむくむくと…。ゆえに、ついとしてしまった私の妄想を、オマケSSにてチラリと公開致しますっっ。笑




A)晴れ男と雨男の密談の巻

プロジェクトメンバーの責任者としてCM撮影に立ち会う事になった晴れ男と雨男だが、撮影現場は実に物々しいく、慣れぬ自分達は居場所がない。ゆえに、プロに全てを任せ、スタジオの端にひっそりと控えている。
それでも、芸能人のオーラに当てられて、その感想を漏らさずにはいられない。晴れ男が雨男の耳元にそれをこそっと吹き込む。

「でも、やっぱり・・。本物(瑛輝)は違うな? あのカリスマオーラは凄いもんなんだな!」
「そうだな・・・。でも、どちらかと言えば・・・」
「お前も感じたか? あの敏腕マネージャ・・、あの吝か瑛輝の手綱を取ってるというか、何というか・・・。見た目に反して、凄いよな・・・・」
「そうだな・・。あの藪坂瑛輝があの人には全く頭が上がらないという風に見える・・・」

だが、それは傍から見れば、ここのこのカップルも同じだ! けれども、あの藪坂瑛輝だからこそ、それも新鮮なものに映る。
とはいえ、雨男としては、そのマネージャーの瑛輝に引けを取らない容姿の方に、釘付けとなっていた。

「だが、それだけじゃなくて・・・」
「ああ・・、言いたい事は何となく分かる! 顏だろ?」
「そうだ! その顔だ! 男性に対して言うのは失礼だとは思うが、“美人”というのはああいう人を言うんだな? それこそ・・、”男でも、間違ってしまってしまいそうな”というのは、ああいうタイプを差して言うんじゃないのか?」

雨男はこのマネージャーとは対称的にキリリとしたどこからどう見ても男にしか見えない容姿をしているにも関わらず、同性に言い寄られる事が多い。それが自分の中でずっと腑に落ちないと思っているから出た素直な感想だ!

「まっ、美人だな! でも、俺は”ない”かな・・・」

だが、それを聞いた人が悪い! 晴れ男には雨男しか見えていない。だから、そんな言葉しか返ってこない!
いや、妙に熱の籠った視線まで寄越してくるのだから、困ったものだ!

お、お前っっ、こんなところで、そんな顔して、そんな事を言うなっ!
ご、誤解されるっ!! じゃなかった・・、俺達の関係がバレるっ!
そ、そ、そ、そ、それに、お前はよりにも依って中性的な欠片もないような俺に、何で道を踏み外してしまったんだ?
お前の目は節穴か? いや・・、現実的に老眼がはじまっているとか・・・・・?
”蓼食う虫も好き好き”とはいうが、雨男はそんな誤った疑いまでかける程、中性的とはいえない自分をより好んで恋した晴れ男に、未だに頭を傾げてしまう。

「でもさっ、さっきから思ってたんだけど・・、あれだな? あんなにカリスマオーラをビシバシ飛ばしているのに、あの藪坂瑛輝と・・・。何か同じものを感じる!! 本当、何でかな? 雨宮もそう感じないか?」
「お前と瑛輝がか? なら・・・・、それは・・、ゲイ仲間という事か?」
「いや、まさか・・・。でも、どうなのかな・・・。どうもあのマネージャーに目一杯尻を引かれている感じが、俺を見ているようでならないっ!!」

古今東西、惚れた者の弱みは皆同じ香りがするとでも言うのだろうか? 晴れ男は自らが放った台詞に“そうだ、そうだ”と感慨深げに頷き、持論を肯定する。
よっと、待てっ! しっ、尻を・・、引かれる?
おっ、お前はっっ。おっ、俺がお前を尻に引いていると言いたいのか???
まっ、何故だかその通りだが・・、どちらかと言えばお前が勝手に引かれているのだろうっっ。

「でも、まさかな・・・」

疑念を感じつつも、にわかには信じ難い! 二人の声が訝しげにハモる。


B)藪坂瑛輝×良太の密談の巻

「ん? 何?」
「いや・・。お前さっきから、あの隅の二人眺めてるけど、何かあるのか?」

嫉妬を含んだ苛立った瑛輝の声にも、良太は臆する事はない!
瑛輝と出会った大学の頃には考えられない事だが、今ではすっかり立場が逆転している。いや、荒波にもまれて良太も強くなったというところか?
とはいえ、決して瑛輝に下手に出て欲しいわけではない。もちろん、恋愛の駆け引きをしているわけでもない! むしろ、本来は自分の方が尽くすタイプだと思っていたし、それでも瑛輝と対等であれるなら、喜ばしいと思っていた。
だが、実際はその逆で、瑛輝に尽くされまくっている次第だ。

それも、惚れられた強みというところなのかもしれないが・・・。

思いの外、瑛輝の割合の方が過剰なのだ。
今では、瑛輝の方が何かと下手に出て良太を優先しがちで、甘やかされているのだ!
正直有難い事とはいえ、当初の関係を鑑みれば、信じがたい事だった。

「別に変な意味合いはないよ! それに、スカウトとか、そういう事するつもりで見ていたわけでもないから!!」
「スカウト?」

全く予期しない答えなのか、瑛輝が目を瞠る!

「じゃ、どういう意味で、そんな事言うの?」
「いや・・。お前も含めて、一般人には芸能人以上に端正な顔をしたヤツがいるからな・・。俺もウカウカしてられないって、事!」

それが、芸能人のお株を奪われるというよりは、良太を奪われると危惧した言葉なのだと、良太は正しく理解する。
今は瑛輝から真摯な愛を多分に受け取っているからこそ分かる!
それに、瑛輝の嫉妬を含んだ双眸は、何よりも雄弁だ。あの担当の二人が思いの他良男だから、元々ゲイである良太にとっては守備範囲なんじゃないかと、ヤキモキしているのが良く分かる。下手にあの二人に関心を寄せて眺めていたのは、変な不安を煽ってしまって良くなかったかもしれない。

「別に瑛輝がウカウカしていようが・・、俺に限っては、大丈夫だから!!」
「じゃ、何であんなに見てたんだ!」
やっぱり! 
その剣のある声が、疑念を示す証拠だ。

「瑛輝は元々ノンケだから、分からないのかな?」
「はっ?」
「あの二人もそういう関係なのかなって・・、ちょっと思っただけ!」
「はぁっ!!!」

瑛輝は信じられないとばかりに、驚きを表す。だから、それを鎮めるためにも、良太はコホンと咳払いをした。

「やっぱり、分からなかった? 多分ね・・。でも、黒髪の凛とした方・・。きっと二丁目とかに行ったら、引っ張りだこになっちゃうタイプだよっ!!」
「はぁっ!!!」
一段と驚きの声が大きくなった瑛輝の面前に、しっと人差し指を立てて制する。

「でも、あれがか・・・?」
”男にしか、見えないぞ!”と言わんばかりだ!
だが、実際は人気のあるタイプだ! 人の事は言えないが、バーへでも行こうものなら、ひっきりなしに声を掛けられるに違いない!
だからこそ、瑛輝が元はノンケで良かったと・・。いや、自分のような男が好みで良かったと、しみじみと思う。

「そう! ああいうタイプは、ゲイには好まれるんだ! でも、きっと一人でそんなところへ迷いこんじゃったら、危険だろうね! すぐに騙されちゃいそう!!」
「そんな・・、ものか・・・・・?」
胸焼けでも催した人のように言う。
でも、それくらいの反応の方が、安心出来る!

「でも、彼らにも俺達の事、バレちゃったかな? 二人ともこっち見て、思いっきり引きつった顏してるもんね! でも、自社の製品の宣伝が掛かってるから、きっと下手の事は言えないよね! でも、分らないから、瑛輝のためにも釘を刺して置くべきなのかな・・・」
良太は嫌な予感に思い当たってからというもの、ブツブツと心配しはじめる。
瑛輝としては、”確信を持ってはいないのだろうから、それは考え過ぎだろ?”と思うぐらいの事だったが、マネージャー兼恋人の良太の方は真剣そのものだ。

だが、自分の事を第一に心配をしてくれる良太は悪くない。

それに、こんな事は滅多とないのだから、”しばらくそのままにしておくのも、美味しい”と鼻の下を伸ばす瑛輝だった。
そして、その後すっかりご機嫌となった瑛輝により、良いCMが仕上がったのは間違いなかった。

   …ちゃんちゃん




恐らく商品戦略に貢献してくれた事でしょう!!
という事で、『晴れ男さん、雨男さん』を最後までお付き合い下さり、ありがとうございました!
お時間がある方は、よろしかったら追記欄にあります後書きも読んで下さると嬉しいです!!

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40.晴れ男さん、雨男さん(オマケ①-2)

うっ・・。おっ、お前は巨◎ファンじゃなかったのか?
それなのに、密かに◎クルトが勝って、俺の機嫌が損なわれない事を祈っていただろう?
バカっ!
でも・・・・・。本当に、可愛い気のあるヤツだな・・・・。
ゆえに、素直な一言も自ずと出て来る!

「お前のおかげで、雨が降る事無く、最後まで楽しめた。感謝している!!」

すると、途端に晴れ男の爽やかな笑みが、だらしなく目尻を垂らしたデレデレとしたものに取って替わる。余程、嬉しいらしい・・。
心なしか、雲に隠れていた太陽も顔を覗かしては、そのジリジリとした陽を照り付け始める。焼け付くようなヒリヒリとした痛みを、肌に感じる。

こんな言葉一つで・・・。
本当に、どうして俺なんかに、そこまで骨抜きになれるんだ?
一体からして、俺のどこが良いというんだ? 言ってみろっ!!
全く・・・・。
外見はどう見ても男にしか見えない自分だ。雨男には晴れ男の溺愛が全く理解出来なかった。晴れ男の喜びようが少しばかり怖くも思えるが、満更でないのも確かだ。

だが・・・・。

あまりに陽がカンカン照り付けるようになると、”ナメクジ男”こと”雨男”の豪は、至極弱り果てる。
とっ、溶けるっっ。体が溶けるっっ。
辛くて堪らない! ナメクジ男ゆえに、一瞬にして体力が奪われしまい、身体をぐったりとさせる。

「どうした? 大丈夫か?」
「ひっ、陽に・・、当てられた・・・・。うっ・・」

ぐったりと晴れ男にもたれ掛る。
晴れ男もそれが自分の性である事は、重々と分かりきっている。ゆえに、申し訳なさそうに、多分に心配を寄せる。そして、大慌てで近場の休憩できそうなスポットへと、雨男を引きずっていく。
だが、適当な屋内は見当たらない。ラブホくらいだ。
雨男が弱ったところを引きずり込むのは気が咎めたが、止む無くその一件に入る。

だが、そんなところへ入れば、どうしてもいけない気が湧き起こってくる。

それに加えて、晴れ男は御預けをくらっていたのだ! 心配している事には心配しているのだが、自分を律するのは難しい。この状況を十分に弁えているにも関わらず、不謹慎にもその患者の前で思わず勃起してしまう。

「なっ・・・。おっ、お前っっ。それは何だ? 本当に人の心配をしてるのか?」
クーラーの効いた部屋でやや勢いを取り戻した雨男の口は達者だ! 余分な世話を掛けている張本人だというのに、晴れ男の現状をつつく。
「いや、こんなところに二人っきりになってしまうと・・。どうしても・・、な?」
自分の不甲斐ない状態に恥じ入り、大きな体をしょぼんとさせる。

もしかして、このまま俺が”厭だ”などと拒否したら、すぐ雨になるんじゃ・・・。

ふいにそんな予感が、頭の中を過る。
だが、恐らくその通りになる事は間違いなかった。
とはいえ、雨男も晴れ男の事はすごく好きだし、晴れ男がしょ気ている姿は見ていて嫌だ。
それに、雨男の変なポリシーのために、今まで晴れ男を散々我慢させ上に、その大好きな野球観戦を心行くまで楽しませてもらった手前、いつまでも悪態を付いてばかりはいられなかった。

「それは・・、俺も良く分かってるっ! それに、悪くはない・・・。しかも、約束は約束なんだから、そもそもお前が遠慮する事はないっ! だから、来いよっ!!」

結局のところ、雨男も晴れ男にはどうも弱かった。
求められれば、甘やかさざるを得ないし、何より自分自身! 雨男にはいろいろと良くしてやりたかった。
ゆえに、お許しを与えた後は、久々のHを雨男自らも重々と楽しむ事となるのだった。

そして、小一時間後・・・!

俺は・・、軟体動物にでもなったのか?
雨男は使用前よりもぐったりと、身体を沈み込ませる。
身体の節々も動かせば、油の切れたブリキ人形のようにがくがくとぎこちない音を立てる。
見るも無残な状態となってしまった雨男は、ベットから這い上がれない。

腰が・・、腰がっ・・・。
ちょっとは、てっ、手加減しろっ!
疲れた。のぼせた。死ぬ~~~っ!!

だが、元々溺愛し過ぎてセーブの出来ない晴れ男が、たんまりと我慢させられ続けられたのだ。久々に羽目を外し、ガッツリと求めてしまっても仕方がない!
何度インソートされたか、数えるのも怖い!

「お~いっ。大丈夫かっ!!」
晴れ男は雨男の身体をゆさゆさと揺さ振って、雨男の意識を確認する。
だが、意識はあっても、それに答える気力は雨男には残っていない!
「・・・・・」
「やっぱり・・、大丈夫じゃなさそうだな・・・・」
晴れ男は、このままここにお泊りした方が良いか、家に帰った方が良いか、真剣に悩み始める。
だから、慌てて”しばらく休めば何とかなるから”と告げ、体力の回復を待ってホテルから退散した時には、雨男の頭の中からはすっかりと今日は何でお出かけしたのかまで忘れ去っていた。ゆえに、応援傘の存在は、頭の隅にも全くありはしなかった。

しかも、外はより一層の良いお天気と化していた。
それこそ、”暑くて暑くて、どうしようもない!”という照り付け具合だ!
当然、こんな陽気に傘など持ち歩いている者もいないから、応援傘の存在はそのまま気付くことなく、家まで帰り着く事となるのだった。

とっ、溶ける~~~っっ。本当に、溶ける~~~っっ。

そんな感じで、野球デートの折には観戦とHを心行くまで楽しめる反面、毎度ともなく応援傘を購入しても、見事にそれを失う羽目となる雨男なのだった。

   - オマケSS① おわり -




普通、巨◎絡みはナイターですよね! SSの都合の良いように、デイゲームとさせて頂きました!

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39.晴れ男さん、雨男さんオマケSS①-1

《おまけSS①》

「今度の休みっ!!」
「今度の休み・・・?」

イベントの成功で、チームのメンバーは久々に休日が確保出来た! 有給休暇に加え、振替休暇も取らないといけないから、旅行に行くのだって無理はないかもしれない!
晴れ男は雨男の向かいにやって来ると、机の上に身を乗り上げさせて、鼻息も荒く切り出してくる。かなりの気合の入りようだ!

「TDLにでも、行かないか? 何なら、泊まりとかでも良いし・・、な? お前の事だから、雨に祟られて、じっくりとは楽しんだ事ないだろ?」
「雨に・・、祟られて・・・・」
「その点! 俺がいれば、バッチリ!! TDLは知り尽くしているなっ!」

そもそも何故知り尽くす程心得ているのか?
・・・ったく! 何度そこにデートに行ったんだっっ。バカっ!
悪かったなっ! 俺はそれで何度も振られたぞ! くそっ!
そんな晴れ男の過去に嫉妬する心の狭い自分を認めたくないが、ありありと分かる程、顔をむっとさせる。

「その前に、何で良い年の男二人がTDLに行かないといけないんだ? 俺達みたいなのが、さも楽しんでますという風に、ネズミ耳を付けて歩いてみろっ! 傍目からは“痛い”二人だと思われるぞっ!!」
「そうだな・・・。痛い・・、かもな・・・・・」

ネズミ耳は嫉妬心をはぐらかすのに体の良い引き合いだったのだが・・・。もしかしてお前はそれを付けて歩くつもりだったのか?
訝しげ気に、白々とした目を向ける。目に飛び込んできた晴れ男の顏は、明らかに引きつっている。
やっぱり・・・。
でも、それはちと浮かれ過ぎだと、お前も思うだろ?

「ああ、痛い! 痛い!!」
「いっ・・、痛い・・・、な・・・・。確かに・・、痛いな・・・」

どう考えても、晴れ男の胃が、今痛くなっているようにしか思えない。
しかも、晴れ男はあまりにも不機嫌となった雨男に、弱腰になる。

「なっ、ならっ、どこに・・・・・・」

天気予報で今日の曇天は一日持つという事だったのに、何やら雷鳴まで窓の外から聞こえ始めた。
そ、そこまでっっ。俺にビビるなっ!
晴れ男は“惚れた弱み”! 雨男にフラれたくない一心で、従順に控える。
・・・・、もうっ!! 俺より大きなガタイの癖に、俺より小さくなって・・・。
だが!!

「俺は出かけるというなら、それこそヤク◎ト戦を観に行くのが良い!!」
「えっ・・」
「“また!”でも、俺はその方が良いっ!! 何なら俺の前で、首位の巨◎なんてコテンパンのけちょんけちょんに負けると良いんだっ!!」

他球団を好む者には、アンチ巨◎が多い! 当然、雨男も例外ではなかった。だが、晴れ男は、それに生温い引きつり笑いを返す。
それの何が、おかしいというのだっ!!

「・・ん? お前、まさかの巨◎ファンか?」
「いや・・・、そんなわけでも・・・・」
”だけど、どちらかといえば巨◎ファンだ!”と、顏に書いてあるぞっ!!
誤魔化したところで、ちょっと見ればそんなものはバレバレだ!

「なら、俺のヤ◎ルトへの情熱を馬鹿にするのか?」
「えっ!!」
「そうか、そうか! なら、その試合に行くまで、俺はお前と絶対にし・な・いっ!!」
「ええっ!!!」

思わぬ切り札の登場に、晴れ男が瞬時にして慌てる。
だが、容赦はしない! 俺のヤク◎ト命の魂を馬鹿にしたのは大きい!
きっちりと釘まで刺してやる!

「ああ、言っておくけど、ドームは不可だからなっ! 雨で中止になろうと、なかろうと、俺が神◎球場で巨◎戦を見るまでは、し・な・いっ!」

当然、晴れ男がその後必死に走り回っては、一番日が近い今週末の巨◎×ヤクル◎3連戦(◎宮球場)のチケットを入手してきた。
だが、早々にそれを手に入れてくるあたり、晴れ男の仕事の早さは大したものだ。

いや、切羽詰まっているのだから、当たり前の早さだったのかもしれない。

そうして待ちに待った土曜日のデイゲームは、雨で中止になる事もなく、無事プレイボールとなった。しかも、その試合でヤク◎トが勝利を納め、申し分のないものだった。
現金にもすっかり上機嫌となった雨男の姿に、晴れ男がありありと胸を撫で下ろしたのは言うまでもない。
いや・・。雨男がぎょっとする程、その晴れ男の満面の笑みは、晴れ男の象徴である太陽のようにきらきらと輝いている。




連載当初に描きましたイメージイラスト ↓

hareameotokodemo-iro.jpg

本編には全く関係ないと思われた方も多いかと思います!
実は早くこのカプもハッピーになれば良いなという思いから、付き合った二人を妄想して描いた絵だったりします! ゆえに、そのあかつきには、きっと野球観戦デートに行っているだろうと…。笑
ならば、文もあると良いなと思い、妄想して出来たのが、このSSだったりします! 笑

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38.晴れ男さん、雨男さん(最終話)

「あんまり・・、お前が・・・。俺と付き合ってくれるようになってからというもの、割に合わない目ばかりに遭わせているなと・・、思ってさっ!! だから、その風邪! せめて俺に移せば、早く治るかなと、思ったんだよっ!! 悪かったなっ!」

なっ、何? たっ、確かに、お前には何やかんや言って身体を酷使されているし、ここ最近お前といるために俺にとっては超の付く湿度不足が続いている。それは、確かだ!
けれども、加湿不足というなら、俺が加湿器を買えば済む事じゃないかっ!

何が・・、“せめて俺に移せば”だって・・・?

・・・バカかっ! 本気でそんな事思っているのか?
そんな俺の不利まで・・。こんな風邪まで・・。お前は引き受けてくれると、言うのか?
たくっ! そんなだから・・・・・・・・。

俺はお前にベタ惚れされてるように、思えてならんのだろう?

本当に、俺のどこが良いんだっ!! ったく、どこが良いんだ?
お前はっっ! 本当にっっ・・・!!
困ったヤツだな・・・・・。

そんなふうに思っている事など知ってか知らないでが、晴れ男は雨男の制する腕を物ともせず、体重を掛けその身でぐいぐいと押して迫ってくる。
元々の体格差はもちろんの事! こんな風邪で体力を消耗した折ではでは、晴れ男の攻撃に耐えられなくなってしまうのも、時間の問題だ!

「おっ・・、おいっ!! やっ、やめろっ!! ひぃっ・・」
「だから、移せっ! 俺の性だし・・、遠慮なく移せ! なっ?」

ぐいぐいぐいと全体重を掛けて迫ってくる。
この病に弱った体では、とてもじゃないが歯が立たない! 押し負けて、呆気なくも再び唇をブチュリと塞がれてしまう!
「んんんんんっ・・」

なっ、なっ、なっ!!! 舌入れるなっ! 是非とも、遠慮するっ!

口腔内を不用意に掻き回されては、風邪を移すだけのキスに留まらなくなってくる。ふいにもやっとしたものを下肢に感じ、焦って慌てる。
おいっ、おいっ、おいっ! しゃ、洒落にならないっ!!
俺は淡泊な上に、風邪引いているんだぞっ! おいっ!
・・・・・こんな事があって良いのか?
分身が寝巻の布地をふっくらと押し上げているのが、自分でも分かる。
だが、それ以上に目に飛び込んできた晴れ男の事情に、どっと肝を冷やす。

不謹慎にも、晴れ男こそ思いっきり前を膨れさせている。

おいっ!
冷たい嫌な汗が熱っぽい背から吹き出し、雨男をより一層くらくらと弱らせる。
「やめっ・・、んんんっっ」

だが、そんな冷や汗以上に、汗を掻くような事が待っているのが、ありありと目に浮かぶのだから、恐ろしい・・。

「んっ・・、んっ・・」
はっ、離せ! 離せっ!! 俺を殺すきかっ!!
晴れ男の首根っこを引っ張っても、目で訴えても、全く効かない!
だが、それも当たり前だ! 熱で潤み、欲情を掻き立てられ潤みしていれば、その目力も普段の半分以下だ! いや、変に晴れ男を焚き付けてしまう事にしかならないのだから、逆効果だ。

もう! そのキスの性で、雨男の躰も晴れ男の躰も、取り返しの付かない状態になっていくばかりだ。

「んんんーーーっ!!」

ゆえに、雨男はその後泣く泣く流す羽目となった夥しい量の汗に、体内の悪しきものも一切合財流れ出て、すっかりと体の調子が良くなっていくのだった。
これぞ、まさに怪我の功名! たとえ身体はヘロヘロとなろうが、大いにこの粗治療が大いに効いたのだった。
だが、無茶な男はどうだったかといえば・・・。

仲のよろしい事に、晴れ男もその雨男の風邪を見事にもらっていた。

自業自得とはいえ、さすがに可愛そうに思った雨男は晴れ男の元を訪ねてみるが、当の本人は辛そうにしているどころか、やけにデレデレと嬉しそうにしている。至極、気持ち悪い。
もしかして、熱で頭がおかしくなってしまったのか?
そんな心配まで過る。
だが、何の事はない! 本人がその訳をポロリと吐露する。

「間接キスではなく、これぞ! “間接風邪”かっっ。お前の中で目一杯楽しく過ごした風邪菌達が、今俺の中にいたりするんだよな~~~~~、これがっ!!」
「・・・・・」

思わずドン引きしてしまう。
そ、そんなに・・、風邪を媒介に共有出来た事が嬉しいのか?
お前はっっ。何で、そんなに俺が良くなってしまったんだ??????

とはいえ、そんな過剰な溺愛ぶりが、嬉しくない訳はない!

呆れながらも、密かに心をほこほこさせ、そんな晴れ男に感謝する。
だが、晴れ男と付き合うようになって、何よりも感謝している事がある!
それは野球観戦だ! この頃、ヤ◎ルトの本拠地“神◎球場”に行っても、雨で試合で中止になったり、途中の降雨で中止になる事はまずない。ゆえに、あの応援ミニ傘が、普通の雨傘に替わる事もない!

実に良いころ加減の曇り日和だ!

豪にとっては、本当に申し分のないデートだった!
もちろん、他の行楽でも然りだ! どこへ出かけても雨知らずなのだから、非常に有難い! 
それに、今まで自分では無理だと断念していた野外アクティビティ各種を、いろいろと経験する事が出来たのも嬉しい限りだ。

だから、それこそ今年は・・・。
いつもスキー行っても全く雪が無いという晴れ男のために一緒にスキー場に出向いて、お返しに全面滑走が出来る程の良い雪を降らせてやろうかと思う雨男だった。
もちろん、それは吹雪ばかり男だった雨男にも良い行楽となる事は間違いなかった!


   ・・・おしまい!





“最終話まで、ありがとうございました”と申したいところですが、先日報告しましたように、この後2回に渡ってSSがあります!
ですので、後書きにつきましては、その後にちょろりと付けたいと思います!

おまけSS①-1 /  / 初回 / 総合目次

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37.晴れ男さん、雨男さん

晴れ男に望まれ、思い切って大きな壁を乗り越え結ばれたものの、心配事が一つだけあった。

“またしても、スピード破局になるのでは?”

今までの豪からすると、その降雨ぶりや自らの努力不足から、もって3週間! 付き合ってから幾ばかりも経たぬ内に、三行半を叩き付けられるのが関の山だった!
だが、今回の恋愛はいつものそれらとは違う! 大恋愛といえるようなものだ。
この慎重派の雨男が自分でも驚く事にあの容易には越え難い垣根を乗り越えてゴールインしたのだ。ましてや熟考はいつも以上にした。ゆえに、決して浅慮な上に流されたわけではなかった。
とはいえ、その心配は尽きない。密かに、敢えて期待は持たないように、努めていたりするくらいなのだ。

だが、1か月過ぎようが、2か月過ぎようが、どうした事か、思いの外順調に続いている。

まさに、驚くべき奇跡!! 有り得ない!
いや、どちらかと言えば、全くの取越し苦労だったのかもしれない。
連敗続きの自分が、連勝続きの晴れ男にベタ惚れされているのだ。フラれるなんて、無縁に感じられるくらいの比重の差だ。
ゆえに、豪がそんな晴れ男を!! 尻に引いている状態なのだった。

よもやこんな日が来るなんて・・・。

本当に、信じられない!
何度自分の頬を抓ってみても、事実なのだからその頬が痛むだけだった。

それに、空を見れば一目瞭然というくらい、晴れ男の気持ちを天気が代弁した。だから、晴れ男は雨男の言動一つに一喜一憂するので、それこそ空模様は雨となったり、カンカン照りとなったり、その変化は実に激しいものだった。
だが、何と言っても、晴れ男の雨男に対して言動が優しい・・・。いや、優し過ぎるぐらいだから、その愛し具合も良く伝わってきた。
惚れた方が弱いとはいうが、恩恵を受ける当の雨男自身も、“少々甘やかし過ぎやしないか“と思えるくらいだった。
だから、順調なお付き合いが続いている今日も曇り、はたまた雨男が若干勝って雨かと思いきや・・・。

サンサンとした晴れ!

天候は、猛暑、酷暑ぶりを示していた。
思いが通じ合ったあの日、雨男が少しくらいは晴れ間を見せてやるといったのは、あながちウソではなかったのか、その “晴れ間”も結構な割合で拝めたのだが、今日は酷い暑さだ!

まぁ、大概Hした翌日は色疲れして、雨男の勢力が弱ってしまい、かなりのカンカン晴れになる!
もちろん、晴れ男がその幸せに目一杯悦び浸っているからだというのは言うまでもない!
しかも、そんな気遣いまでしなくとも良いというのに、晴れ男は本来男である雨男が可愛そうだからと、自慰行為で使うような玩具(オナホール)まで買ってきては、前も後ろも目一杯可愛がるので、雨男の方はその後相当な疲労困憊具合となってしまうのだった!
だが、それで今日も花丸マークの“晴れ”なのかといえば、違う!

またしても、雨男が風邪でダウンしてしまったのだ。

晴れ男と付き合うようになってからというもの、雨男にとっては湿り気が常に不足がちな気候となってしまっている。ここ最近、すっかりと体が弱くなってしまっているのだ。
本当に、程良い湿度を得て、それこそ病気知らずの身体となった晴れ男と対照的だ!
それに加えて、日々体を酷使しがちなのも大きかった。

おかげで、例年にはない事に、今年に限っては何度目かの熱を出す羽目になってしまっていた。
またもの時期外れの高熱を出した雨男は、ふうふうと苦しい息を立てながら、視線を彷徨わせる。
すると、自分の傍らで、せっせと甲斐甲斐しく世話を焼く男が・・・。

悪くない!

正直、有難くも、嬉しい。
だが、感謝しつつ晴れ男のやりたいように身を任せていると、突然目の前に晴れ男の顏が覆い重なってくる。
そのドアップとなった顔を茫然と凝視している間に、ブチュ~と・・。それこそ濃厚なキスを見舞われていた。

「んっ、んんっ・・」

おっ、お前は!! 何考えてるっ!
雨男は慌てて、晴れ男の身を押し返す。
その反動で頭はぐらんぐらんと傾いでいたが、そんな事に構っていられない! まだそれも治まらない内から、文句の一つも言ってやらねばと意気込み、晴れ男の胸ぐらを掴んでは、つっかかっていく。

「びょっ、病人相手に・・、お前はっっ。とっ、突然、何をするっっ!!」
「何って・・・・・。その・・、あんまり苦しそうにしてたから・・、さっ!!」
晴れ男は罰が悪そうにポリポリと頭を掻く。

「それで、お前は・・、何か? “人工呼吸”を施そうとでも、思ったのか?」
「いや・・・・」
「いや? なら、何だ!!!」

しどろもどろとなる晴れ男に痺れを切らせ、やや苛立ち気に続きを促す。
けれども、まさか“欲情したからだ”とは、言わせない!
雨男はよりその眼光鋭くさせ、晴れ男の顏をねめつける!




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ばけもぐ

Author:ばけもぐ
隠れ腐女。オリジナルのBL小説を創作しています。
傾向;男臭い/強気受け多し。切ない系~爆笑系。リーマンもの、体先行型多し。ハピエン。
拙い作品ですが、楽しんでいって下さい。
尚、誹謗中傷、未成年の閲覧、画像の無断転用はご遠慮願います。


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@bakemogu53

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