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36.探偵GJ

男達も店の者も、勇人達が入れ替わった事に気付いていない。
見事、人の目を眩ませたと思う。

だが、この場に信人が戻ってきたら、全てが台無しだ。
なるべく早く店を後にしなくてはならない。
ちょいと芝居掛かっているが、チラチラと腕時計を確認し、あたかももう直ぐ店を出るかのような雰囲気を漂わせる。

その上で、信人には足をトイレに引き止めさせるために、その携帯に電話を掛ける。
信人が出たと思ったところで切り、またコールする。それをニ回程繰り返した後、今度は予め用意していたメールを送信する。

信人が不審感を抱かないように、内容は至って普通だ。
『さっき電話したけど、周りが煩いから諦めてメールにする』にはじまって、『贈った品物は気に入ってくれたか?』やくだらない日常報告をだらだらと…。

電話と違い、メールは立ち止まって読む事が多い。自ずと足の食い止めにもなるだろう。

だが、そんなメール一つに頼ってはいられない。
いつ信人が店内に戻ってきてもおかしくないのだ。事を急がなくてはならない。
男達の目が勇人に惹き付けられているのを確認した上で、信人が姿を現す前に素早く清算を済ませ、外へと出る。

馬鹿な下っ端の男達は、勇人をすっかり信人だと思い込んでいるようで、算段通り勇人を追ってきた。

(上手くいった!)

もしかしたら男達は信人の顏をあまりきっちりとは把握出来ていないのかもしれない。
信人と勇人は兄弟で顔の造りは似ていても、双子程似通っているわけではないし、雰囲気はまるで違う。
こうも簡単に騙せるとは思わなかった。

(いや、アイツらが単にバカだからか?)

どうであれ、勇人を信人だと思い込んでくれて良かった。

勇人は男達に拘束しやすい機会を作ってやるために、訪問先に向かう振りをして人通りの少ない裏路地へと入る。
すると、勇人の誘いに乗って、男達は勇人を取り囲むと、横付けさせたワンボックスカー中へと押し込んで、どこかへと連れ去っていった。

   * * *

(上手くいったけど、痛ててて…。大事な人質なんだから、もう少し大切に扱えよな!)

信人の身代わりとなって、郊外のどこかへと連れて来られた。
勇人は、だだっ広い私有地の一角に建てられたカナダ風建築物の地下室に放り込まれたのだが、その建物自体は一見展示場のような生活感のない住まいで、思った以上に綺麗な外観をしていた。

(錆びれた港にあるコンクリート倉庫か、プレハブ小屋にでも放り込まれるのかと思った)

立派な太さの丸太を組んだログハウス調で、吹き抜けとなったリビングには巻木ストーブ、その天井には大きな送風機が設けられていた。
そして、その前には毛足の長い絨毯。ネコ脚のソファーセットや絵画などもあった。

ちょっとしたパーティが開けるくらいの広さがあったから、もしかしたらここでいかがわしいオークションが夜な夜な行われたりするのかもしれない。

(外観や内装は綺麗だけど、どの窓にも防弾を兼ねた、外から中の様子が分かり辛くなる反射シートが、懇切丁寧に貼ってあったな……)




ご心配なかれ!

 /  / 初回 / 登場人物紹介 / 総合目次1,2 / ※専用P2



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