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7.生徒会長は俺のモノ!

そんな味気ない寿に、漣の方は表情をむっと硬化させる。
「言っとくが、あんたは俺と明日からも付き合う約束したんだからな! それに、そもそもその義務が・・・」
「分かってる。分かってる。お前のその性欲を処理すれば、良いんだろ?」
釘を刺してくる漣に、寿も負けていない。すかさず言葉を奪って、そう投げつける。

「何が“処理すれば・・・”だ! あんたこそ、あんなに溜めといてっっ。いいか、俺が適度にあんたのも適度に抜いて管理してやるから、良いな! 忘れるなよっ? 明日もだからな!!」
「はい、はい、はい」
威勢よく念を押す漣に、寿はこれまたそっけない程に適当な相槌で軽くいなされる。

だから、漣としてはちゃっかりと釘を刺したつもりだが、かなりの不安が残る。なんせ寿が約束の細かいところまで覚えているかどうかというと、極めて怪しい。
おい、おい! また手だけで済まされるんじゃ・・・。
漣がそう不安になっても仕方がない話だ。

それに、漣にとってこの生徒会長さんは、存外に手強い。
もしちゃんと覚えていたとしても、その約束を反古にされる事もありえるかもしれない。
傍らで一生懸命身なりを整える寿の傍らで、漣は“う~ん”と唸る。

とはいえ、何やかや言いつつも、漣と寿! ちょっと普通でないHな高校生活の幕開けとなったのは確かな事だった。

   * * *

漣の言葉に嘘偽りはなく・・・。
漣は昨日の約束を違えず、律儀にも放課後きっかり寿の教室までやってくる。
いや、漣にしてみれば、寿に違えさせまいというのが、本当のところなのかもしれない。
そして、有無を言わせぬ強引さでその手を引っ掴んでは、そのまま人気のないところまでしょっ引いていく。

「まっ、待てっっ。勝山!! そんなに力任せにしなくとも、逃げはしない。で、何だ?」
寿の台詞に、漣の片眉がピクンと跳ね上がる。
「“何だ?”だと? あんた、昨日した俺との約束覚えてないのか? 俺の相手をするんだっただろ?」
漣の苛立ちが、その語気にも表れている。

「ああ、確かにしたな。だが、本当に今日も来るとは・・・」
寿とてボケ老人ではないのだから、そんな昨日したばかりの約束など忘れはしない。ただ、それを額面通りに受け取らなかっただけだ。
ちょっと毛色の違う相手を探しているだけの漣! 相手に見合う美少年でもない自分など、暇つぶし程度に抜き合うなんて、1回くらいで十分だろう! そう、高をくぐっていただけなのだ。

それに、漣とはいえ、まさか本気でこの自分と寝るつもりもありはしないだろうとも、思っていたりする。
ゆえに、漣に対しるあしらいが適当となっても、至極当然の事だ。
いや、違う! あれは本気だったのかと、只々驚くばかりだ。

けれども、一方あの約束を至極真面目に交わしていたつもりの漣としては、そんな寿の様子にカチンときても当然だ。
先程にも増して怒気を孕ました双眸は、そうでなくとも切れ上がり鋭いものであるのに、より吊り上らせ凄みを増しさせる。
さすが、校内きってのワル! “泣く子も黙る”というその眼力は伊達ではない!

わ、悪いかっ! お前の素行からしたら、当然だろっっ。
おっ、俺にガン垂れるなっ!!
寿といえど、その漣に一瞬怯んで、どっと額から冷や水を垂らす。
とはいえ、常人に比ぶれば、さしてもない。上辺だけを見れば、なかなかどうして押し負けているようになんて見えない。
こちらも伊達に生徒会長をしていないという事だ。

だから、漣もこの場は建設的に一旦治めた方が良いと思ったのか、深々とため息を付く。そして、それは“仕方がない”というようりは、どこか“嘆き”に近いような含みがある。
とはいえ、一発触発の危機! それも、どうにか免れる。
そして、一応のところそのため息で気を入れ替え取り直した漣は、心も新たに再び寿に挑みかける。

「でも、分かっているなら、あんた! 約束は果たせよ!」
「ああ、ああ。分かってる。手で抜けば良いんだろ? 手で抜けば!」

けれども、帰ってきた言葉がいけない。
この寿の投げ槍な言葉で、消えかけた漣の心の火種が再び燃え上がる。
なっ! 何でそんなに怒るっ!! お前の背中から“ぼ~っ!!”と火が噴きだす音が聞こえてきそうだわいっっ。
そんな漣の怒りに、またしてもたらりと冷や汗が滴り落ちる。

「何、言ってる!! 俺は手だけじゃなく、ちゃんと最後まで相手しろと言っただろ!!」
「俺はそこまで約束した覚えはないぞっ!! お前など、手で十分だ!」
「いんや、あんたは昨日俺に気持ち良くされながら、ちゃんと“うん”と頷いた!」

何だって?
そっ、そんな状況で・・・。約束など取り付けられても、覚えている訳がないだろうがっっ!!
それに、もし俺が“うん”と言ったとしても、それは別人の俺だっ!!
だから、寿はこの一言で、漣を一蹴する。

「俺は、全く覚えてない!」

本来、男に二言は無い筈だが、酷いものである。
だから、より事態は紛糾する。




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