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11.ニアピンな腐れ縁

中休みのようですが、ここで一旦R指定が外れます。




今回も白を付き通すつもりでいたというのに、翌朝傍らの男は結弦と目を合わすなり、先手必勝とばかりに昨晩の出来事を掘り返す。
悠誠の方は、今回ばかりはそうはさせまいと思っているようだ。

「結弦! この状況で、昨日の事はなかったと白を付き通すつもりじゃないだろうな? 言っておくが、俺にはそのつもりなんて全くないからな!」
「なっ!」
「結弦!!!」
途端に厭そうに奥歯を噛みしめる結弦に、悠誠は覆いかぶさると顔の両サイドに肘を付き、強い視線で射抜くようにして顔を突き合わせてくる。

「その顔は、やっぱりそうするつもりでいたなっっ。くそっ! それでも“覚えてない”と言うつもりなら、嫌でも思い出すよう、この口で今からじっくり説明してやる!」
本当に言い出しかねない悠誠の様子に、結弦は慌てて悠誠の口を手で覆い阻む。それでもまだ続きを唱えようとする悠誠の口からは、その呟きがもごもごとはっきりしない語句となって聞こえてくる。

なっ! 一体からして、いつの間に起きてたんだ!! さっきまで気持ちよさそうに寝息を立てていただろっっ。
こっちはまだ服も着ていなければ、良い言い訳の一つも考えてないというのにっっ。
それに・・・。何が説明してやるだっっ。
既に誤魔化しの利かぬ状況に、結弦は冷や汗を額に滲み出させる。

けれども、悠誠はそれで終わらせるつもりなど、やはりの事さらさらないといった感じだ。結弦の手の諫めを取り払うと、より強い姿勢で結弦に挑んでくる。
「結弦! やっぱりお前!! そういうつもりだな? 言っておくが、今回の俺は別に大して酔っぱらってもいなかったし、昨日の事もしっかりと覚えてる」
“大して酔っぱらっていなかった”という悠誠の主張に、結弦の闘争本能に火が点る。

酔っていなかったのなら、何で俺がヤラれなきゃならん?

「何が大して酔っぱらってないだっ!! こんの酒癖の悪いヤローがっ!!」
「バ~カっ! 酒癖悪いだけで、二度も襲うかっ!! 結弦? 今回は2年前の時みたいに、有耶無耶にさせないからな! それに、大体からして昨日のアレは確信犯だ!」
確信犯だとぉぉっ!!
ワナワナと拳が震える。

「お前はぬけぬけと、昨日のアレは“確信犯”だと言うのかっ!! 人が折角殊勝にも、前みたく綺麗さっぱりと水に流して、無かった事にしてやろうというのに、お前はっっ。有難くこそ思えば良いものを、わざわざ話まで蒸し返しおって!!!」
その結弦の台詞に、今度は悠誠の方が“何だと!!”とばかりに顔を強張らせ、沸点へと到達させる。

「結弦・・・・・。おいっ! 前もそうだと? お前は2年前のあの時も分かっていて、しらばっくれたのかっ!! ったく、人の気持ちも知らないで・・・」
苦々しく吐き出す悠誠の顔がやけに痛々しく真剣みを帯びていて、思わず怯む。今の悠誠には、いつもの軟派さなど微塵も感じられない。
けれども、そんな事で押し負けていたら、この後どうなるというのだ? 自分の思惑とは全く別の方向へと進んで行きかねない。
結弦は気を取り直し、悠誠を返り討つ!

「なっ、何が“人の気も知らないで”だっ! どう見ても、アレは酒の席で起きた”間違い”だっただろ? 誰だって若かりし頃には間違いの一つや二つはある。だから、そっと蓋をしておいた方が良い事なんだっっ。そして、二年前の”アレ”も昨日の”アレ”も、まさにそんな事柄だ!!」
「アレを単なる“間違い”だなんて、言うな!!! 俺はあの時だって、昨日だって“真剣”だったんだ! たとえベロンベロンに酔っていたとしても、誰が間違えて男なんかに手を出すかっ!」
「お前は、それを出しただろっ!!」
「はっ? 馬鹿か、お前っ!! “お前だから”、出したんだろ?」
「・・・・」

話せば話すほど、自分が思っている終着点から離れ、怖い方へと流れていく。
しかも、常に強気に出ているように思われた悠誠だったが、どちらかと言えばそれは“強気”と言うよりは“必死”といった感じで、そんな余裕のない態度だからこそ、気を抜けば押し負けそうになる。
昨日は“流されておけ”などと言っていたくせに、そのまま単に流されただけでは終わらせてくれそうにないのだから、困った話である。

「けど、結弦・・・。本当にあの時・・、二年前もぜんぜん気付いてない顔して、かまととぶってたのかよ・・・。俺がそれでどれだけ打ちのめされたかなんて、お前!!! 全く知らないだろ? 男に手を出すんだ! 俺だって、それなりの決死の覚悟を持って、臨んでいたんだぜ!! それを無き事として済まされた、俺の気持ちなんて、お前には分からないだろ?」
悠誠がその思いのまま、自らの体重が伸し掛かってくる。その揺るぎない目の光にも、どこか仄暗さが宿っているような気がして、背筋がぞくりと凍る。

何か・・、ヤバい?!

今二人の間の空気は警鐘が鳴ってもおかしくないくらい張り詰めたものだったが、結弦の感覚は分かっているようで、どこか鈍い。
だから、これ以上悠誠を煽るような事を言ってはいけないと思ってはいても、結弦も止まらない。




最近休みが多いのに、短くてすみません。
やっぱり不調で、私に迷いがあります。

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テーマ : 自作BL連載小説
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隠れ腐女。オリジナルのBL小説を創作しています。
傾向;男臭い/強気受け多し。切ない系~爆笑系。リーマンもの、体先行型多し。ハピエン。
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