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5.下戸エロ体質

けれども、そう簡単には問屋は卸さないのだから、至極困る!
「そうは言っても・・・。だが、少しは落ち着いたのか? ダメなんじゃないか? 救急車・・・」
そんなものを呼ばれたら、堪ったものじゃない!
「だから、こうしてりゃ、しばらく経ては落ち着くんだ。死にはしないし、救急車を呼ぶ必要もない! だから、お前は戻れ!!!」

だが、やはり長澤も、頑として譲らない。
「何言ってるんだ!! 大丈夫じゃない! 放ってなんかおけない!!!」
その声には先程までとは異なり、やや苛立ちが含まれている。いつまでも聞き分けの悪い由貴に対し、心配のあまり怒気が孕んできたのだろう。
だから、そんな長澤の迫力に、思わず気圧される。

「・・・・・」
「ほら、取りあえず水被るより、水を飲め!! 体内のアルコールを薄めなければ、ダメだろ?」
長澤は水飲み用の蛇口を捻ると、大人しくなった由貴の体を抱き上げ、無理矢理にもその水を口に含まさせる。

「だけど、本当に救急車呼ばなくても良いのか? 救急に行けば、アルコール分解の点滴などが打ってもらえるから、それに越した事はないんだけどな・・・」
確かに急性アルコール中毒症なら、それで良い。
病院で注射なり、点滴なりを受けている間に、その助けを借りてアルコールが分解され、もうろうとしていた意識が回復する。

けれども、由貴の場合は酩酊となったわけじゃないから、意識ははっきりしている。
ゆえに、分解を待つ間、あの淫乱悪魔を抑えきれるとは思えない! それに、とてもじゃないが、病院のベッドで大人しくそんな処置など、受けていられない!!

どちらかといえば、今直ぐにでも、この欲望を晴らしたいのだ!

だが、長澤は由貴が大人しくなったのを良い事に、その結論を急ぐ。
「よし! やはり、救急車を呼ぼう! 俺がそこに付き添うから!!」
これは益々ヤバいと思い、慌てて水飲み口からがばりと顔上げると、それに反論する!

「だから、呼ばなくても、大丈夫だって! 意識だってちゃんとあるだろ? しばらく休めば、一人で帰れるし、心配はないんだって!!!」
「けど・・・」
「お前は、帰れっ! 帰れってば!!!」

思い通りにいかぬ事に苛立ちが募り、由貴もついそれに任せて長澤を怒鳴り付ける。だから、しばらく・・・。
「帰らない!」「俺に構うな!!!」「だから、放ってはおけないだろ!」
などと、二人して苛立ちを全面に押し出しての押し問答が続く。しかも、どちらも譲る気がないのだから、一向に終わる気配はない。
どちらかといえば、徐々に声が大きくなって、白熱していくばかりだ。

「だから、こんだけの酒では、命は落とさないって、言ってんのっ!!」
「それでも、放っておけないだろ? 何か、あったらどうするんだ? あってからでは、遅い!」
ああ、本当に・・・。この男は、融通が利かない! 誠実過ぎる!
普通、これだけ食い下がれば、“はい、そうですか!”と引き下がるものだが、引き下がらないのだから手強い! それこそ、大概は面倒な由貴の世話から解放されて喜ぶくらいの事なのだろうから、本当に困ったものだ。
そして、もし”何かあって、困る”というなら、それは由貴が長澤に迫るくらいだ!
ああ、何ともかんとも・・・。

けれども、やはり長澤は一味違うのか、自分の信念を曲げる気は更々無さそうだ!

だから、このすったもんだのために、時間はデッドゾーンへと刻々と過ぎていくばかりだ。ゆえに、由貴の躰もそれにつれて変化を遂げ、本当にどうしようもない状態まで追い込まれつつある。
気分的には、もう・・・。限界だ。

だから、それに達した由貴は、“もしも”を考え腹を括る。

それでも洗いざらい暴露するのは、やはり良くはない! 何とか言葉に最低限の衣を着せ、長澤に向かって喚き上げる。
「良いか、長澤? 俺は下戸というより、1滴でもアルコールが入ると、“酒癖”が悪くなるんだ!! それだけだっ! ほっとけっ!!」

確かに“酒癖”にはいろんな種類がある。笑い上戸なんかは良いが、泣き上戸、絡み酒、キス魔などはいただけない! しかも、そんな中でも由貴のは群を抜いて、キス魔を進化させたような劣悪なものだ。
とてもじゃないが、歓迎出来る代物ではない!

それなのに、ここまで言っても、長澤に引く様子はない!
普通、人間誰でも他人に隠して置きたい事が、一つや二つある! だから、由貴の気持ちを思い、そっとしておいてくれるのが筋なのだが、長澤の場合は強過ぎる正義感が仇になって、自分の主張を譲れなでいる。

「大丈夫なのは分かったが、それならこんな公園にいて、絡まれたり、おやじ狩りにあったりしたら、どうするんだ?」
「・・・!」
由貴がむっとして睨み上げる。
すると、急に長澤が罰の悪そうな表情となり、顔を背ける。

「それに、お前の場合は・・・・・・・・。それ以上に、危ない・・・」
何事にも明朗な長澤が、言葉を濁す。

そうとも! 由貴の場合は、何だと言うのか? 強姦魔に襲われるとでも言うのか?

だが、自分でも、その辺の事は良く分かっている。
今の自分が、一体どんな表情をしているのか?
どうしようもない欲情に目が赤く潤んでは、至極男を誘い焚き付けるような顏をしている。発情したメス犬同然だ!
とはいえ、それで襲われるなら、願ったり、叶ったりだ!
しかも、それがどんな相手にしろ、それならば根こそぎ持てる精液を搾り取ってやるまでなのだった!




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