41.執着(R)

後半部分は、いよいよ刺青を入れるシーンとなります!
年齢制限した方が良いかと思いましたので、折り畳まさせて頂きました!
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だが、そうなると、それが意味するところは切実だ!
先に、侠耶が自らの背に入れた“白鷹とサソリ”だが、あの白鷹はどう見ても侠耶自身を模している。鋭い双眸も、美しい白い羽根も、侠耶そのものだ!
ゆえに、あの尻尾が赤いサソリが利通というなら、自分は侠耶の片割れだと明言されたという事だ。

侠耶は遠いかつて、自身と利通の姿を思い描いて、敢えてあの図案を自らの背に入れたのだろうか・・。

しかも、これは一生消えぬ重みある方法だ。それを用いたとなれば、すなわち! それは“一生涯、決して離れる事は許さない”と宣告されたも同然だった。
更に、今では互いに同じ柄を入れ合う仲となっている。そうなれば、侠耶の一方通行の宣言に留まらない。

互いに入れ合ったこの刺青は、“愛の契”に相応している。

確かに、利通は白鷹のような鋭い双眸を持つ侠耶から、逃げられないでいる・・。
どんなに逃れようともがいても、より一層深く捉われていくだけだ。
心だけ置き去りにして、身は硬い鎖で縛られていく。
ゆえに、利通の目には、人生のトンネルを抜けた先にある筈の光が、未だ薄らとも見えてこない。

だが、刺青を施す辛さは、それを有する意味だけでなく、その刺青を彫られる過程も生半可なものではなかった。
言わずとしれた痛みは、想像を絶するものだった。
それでも、最近は比較的痛みの少ない“機械彫り”などもあるようだが、利通が施されたソレは“手彫り”ゆえに、根性焼きに似た痛みを伴った。

しかも、施術する場所が場所だっただけに、内腿に限らず陰部に至るまでの毛を全て、剃り落された。その後、丁寧に消毒され、そこに彫り師が用意してきたサソリの下絵を写し入れられ、長くて痛い針の打ち込みを始まった。
絵の筋書きに沿って、束ねた針で肌に墨を入れていくのだが、その作業も苦痛なら、ぼかしのために酒を混ぜられれば、それがまた痛かった。もしかすれば、白粉彫りには水銀を使うものだと聞きかじったから、それを注入された痛みだったのかもしれない。

その上、彫られた直ぐは刺した部分が熱を持って、腫れ上がった。それが利通を更に悩ませた。
しかも、衣擦れによって四六時中悩まされる事となったのは、至極苦痛だった。
それに、腫れが引いた後も、1日2度の消毒とクリームの塗布といった事後ケアも煩わしく、利通にとっては良い事など一切なかった。

だが、刺青は一つの彫り物を完成させるのに、何度も施術を繰り返さなければならない。

そのために、小さいものだとはいえ、その工程が数回に渡って繰り返し続いた。
だから、随分と長い間、利通は苦しめられたように思える。
それに、かさぶたが剥がれたら次の施術となったから、皮膚が綺麗になると同時に、憂鬱な思いにいやと支配され続けた。

侠耶の背中には一面の刺青が入っているが、それがいつ頃入れられたものかは知らないものの、相当な手間暇や痛みが要っただろう事は間違いない!
だが、侠耶と利通ではその動機は大きく異なる。だから、その痛みの感じ方も全く違っただろう。

侠耶は、この世界で生きて行く覚悟として、刺青を施した。取った取られたのこの世界で生き抜いていく事は、並大抵の事では出来ないだろう。だから、刺青を施す痛みと重さに耐え抜くぐらいの心構えが必要だった筈だ。
しかも、侠耶は利通との関係を思い描いて施したのだから、尚更だ。

ゆえに、痛ければ痛い程、その世界で生きて行く覚悟も、利通への想いも、堅強なものへとなったに違いない。

だが、利通はこの世界に入って生きて行くわけでも、心から侠耶を望んでいるわけでもない。それ以前に、この刺青を自らの意思で施したわけでない。侠耶に、無理矢理所有物にされただけだ。利通にとって、この刺青は“決意の証”ではなかった。
いや、それどころか、益々逃げらぬところまで、利通を追い詰めるものだった。だから、この現状に、暗澹とせざるを得ない。

しかも、この刺青を施すに当たり、利通を悩ませたのにはこの痛みだけではなかった。

白粉彫りゆえに、利通が上気した時の躰の火照り具合を、その彫師に的確に伝えなければならなかった。だから、そのために、侠耶はその者の前で利通を抱いた。
それに、一つの彫を施すのには、何度も彫り重ねなければならなかったから、施術の度にその者の前で辱められた。

しかも、その際に取らされた格好も、最たる恥ずかしいものだった。




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隠れ腐女。オリジナルのBL小説を創作しています。
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