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46.デベソな弱点

「ヤだっ!!!」
「梓っ、おいっ!!」
「っ・・・・・」
「・・おいっ! どうしたんだ? 俺相手に、デベソ(ソイツ)を隠す必要は、全くないだろ?」
「っ・・・・」

ジワリと滲み出てきた涙で、目が潤む。

「・・って、おいっ!! どうした? 何があった??」
「なっ・・、何も・・・・・」
「何も? 何もなかったら、そんな表情(カオ)はしないだろ? あの時、本当に何があったんだ???」
「・・・・・・・」

正善の剣幕も去る事ながら、何故か後ろめたくて、その理由が言えない。
梓は、ビクリと身を竦ませる。

「おい・・。俺は、お前に怒ってるんじゃないんだぞ!! だが、心配はしている!」
「心配・・・」
「そうだ! これでも目一杯している!! そんな辛そうな表情を、お前にはさせたくない!」
「正善・・。う、うーーん、・・・」
「・・はぁ。だけど、それでも言えないか?」
「うっ、ううーんっ、・・・・」
「さては、丹羽(アイツ)!! デベソ(コイツ)を見て、何か言ったんだな!!!」
「っ!!!」

梓は、またビクリと身を震わせる。
これでは、肯定したのも同じだ!

「だな? やっぱり、そうか・・。それで、ヤツは何と言った?」
「な、何も・・、言われては・・・・・」
「言われてない? 言われてないっつー事は、ないだろ? そうじゃなきゃ、今日に限って、デベソ(コイツ)を隠す筈がない! ・・だろ? 梓っ!!」
「うっ・・、う、うん・・・・・」

梓は、そのまま黙り込んでしまった。

「ほら、おかしい!! 何を言われたかは知らんが、俺はデベソ(コイツ)も込みで、お前の事が好きなんだぞ!!」
「いい。正善、いい。そんな事を言わなくても、いい。お世辞なんて、聞きたくないっ!!」
「お世辞だと・・・?」

泣きべそかいて、手でデベソを頑なに覆う梓に、正善は顰めた眉の皺をより深くさせる。

「そんなワケあるかっ! やっぱり、そんな余計な事を・・。お前は、丹羽(アイツ)に吹き込まれてきたんだな!!」
「ぅ・・」
「良いか? 俺は、お前のデベソ(コイツ)を、大いに気に入ってる!! いや、どちらかと言えば、今となってはそれがなかったら、お前の魅力も半減すると思えるぐらい、可愛いものだ!! だからっ、俺はお前のココに、用があるんだっ!!」
「でも、正善・・・」

そうまで言っても、しゅんと肩を落とす梓に、正善が今度は態度を軟化させる。

「馬~鹿っ! 良く聞けよっ!! 誰が何と言おうと、お前のデベソ(コイツ)は、お前の個性であり、魅力だろ? 神に授けられた、他には替え難いものだ!!」
「そうだけど、普通は・・・・」
「そりゃ、一般的には、デベソ(ソイツ)を嫌っているヤツは、多いかもしれん! だが、俺は気に入ってる!」
「でも・・・・・」
「それに、梓? お前がソレをまず愛してやらなくて、誰が愛するんだ? 分かるか? 自分の個性(ソレ)に誇りを持て!!」
「う、うーーーん、・・・」

正善の言っている事は、分かる!
だが、自分の嫌いな部分を愛するのは、なかなか難しい。
だから、分かってはいるけど、受け入れられない。
梓は捻る。

「それでも、愛してやれないか? 俺は、良いと思うんだがな・・・」

そう語る正善は、何故か梓以上に辛そうだ。
そして、悔しそうでもある!!
だから、正善がこれを気に入ってくれているというのは、嘘ではないのかもしれない。
失った自信はなかなか取り戻せないが、それでも最愛の人にそう言ってもらえれば、救われる。

「梓、良いか? 誰にだって、欠点の一つや二つはある。いや・・、違うな? どちらかと言えば、長所にも短所にもなるような突出した”特徴”というものを持っている!」
「突出した特徴?」
「そうだ! いわゆる”個性”って、ヤツだ! 俺の場合は、そうだな・・。このズボラさ加減が個性(ソイツ)になるのかもしれないな?」

確かに、正善のそれはアクの強い”個性”であり、良いとも悪いともいえるような”味”となっている。

「だから、良いか? そういうヤツは捉え方によって、良いようにも悪いようにもなる! お前のそのデベソも然りだ!!」
「然りって・・。これは・・、欠点にしか思えないだろ?」
「そうか?」
「そうだよ! 簡単に治せるものじゃないし・・」
「治せるか・・。俺のズボラさは、直せば良い事かもしれない。だが、そうしたら、やはりどこかで無理が生じる!」
「無理が・・」
「そうだ! だから、身体的特徴以上に、直すのは厄介かもしれんな?」
「厄介?」
「そうだ! お前のは、整形しようと思ったら、いくらでも治る! 先立つものも掛かれば、簡単でないかもしれないが、施術さえすれば必ずや変えられる! でも、性格は直らん! ならば、開き直る事も大切だ!」
「開き直る?」
「ああ! だから、自らのそんな部分に、俺は素直に付き合っている! それに、案外そんなところも、気に入っている! それこそ、付き合いも長いんだ! 俺の“個性”として、認めている!!」
「認めている・・」
「そうだ! だから、周りも、いつしか“魅力”という事で、大目に見てくれている!!」

正善は”まっ、諦めてくれたとも言うがな”と、梓にウインクしてみせる。




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テーマ : 自作BL連載小説
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隠れ腐女。オリジナルのBL小説を創作しています。
傾向;男臭い/強気受け多し。切ない系~爆笑系。リーマンもの、体先行型多し。ハピエン。
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