47.デベソな弱点

「だからな? お前も、そのデベソに自信を持って、堂々としていたら良いっ!!」
「そ、そんなっ!!」
「“そんな”じゃない! お前がソレを愛してやったら、普通は欠点だというソレも、変わってくる! 皆も、お前と同じように、デベソ(ソイツ)を愛してくれるだろうさ!」
「うーーん・・」
「まだ、分かってないか? 根拠のない自信でも、持っているだけで、良いんだ!! 絶対に、引き込まれる! だから、周りの目を変えるには、まずお前自身が変わる事からだ! 分かったな!」
「・・うん、そうだね! 正善・・」

梓にとって、真剣に説く正善の言葉は、目から鱗だった。
考え方一つで、悪いようにも良いようにもなる事はある。わざわざ自らマイナス方向へ持っていかなくても、良いのかもしれない。
だから、このデベソにも、それを持つ自分にも、今まで無駄に辛い目をさせてきたのかもしれない。

「そうだ、梓! それで、良い!! だがな? それでもまだ、心の底からは自信が持てないというのなら、前の納得がいくまで、俺がおデベソ(コイツ)を可愛がってやる! だから、な? もうデベソ(コイツ)を嫌ってやるな!!」
「ありがとう・・。俺、今度こそこのデベソを、好きになってみる努力をしてみる!!」

正善は、子供でも褒めるかのように、梓の頭をそうかそうかと、何度も撫でてくれる。大きな温かい掌が心地良く、正善といると、やはり心が至極安らぐ。
梓は正善の身体にきゅっとしがみ付き、その身を自分の方へと引き寄せる。

「おい、おい、おい! そんな可愛い事するな・・。俺が困るだろ?」
「でも・・」
「参ったな・・。だが、覚えておけ! 俺はお前のソレを、こよなく愛してる。だから、お前の自信がまた無くなり掛けたら、何度でもそう言ってやる! だから、安心して、好きになってやれ!!」
「正善っ!!」

正善は困った顔で、頭をポリポリと掻きながらも、梓にそう言ってくれる。
だが、それはかけがえのない言葉だ!
(良かった・・)
これで、梓が自信を無くす事は、二度となさそうだ。

「でも、言っておくが、コレがある事で魅力となっているって言うのは、本当の事だぞっ!! お世辞でも、根拠のないものでもない!! 本当に・・、イイんだ!」
「えっ・・、イイ?」
「ああ、非常にイイ! まっ、その・・。お前は本当に可憐で可愛いナリをしてるが、それだけじゃ完璧過ぎて、面白味がない! 近寄り難いっていうかな? だから、俺はソイツを知ったおかげで、それ以前にも増して俺の目に、お前が人間らしくて魅力的な人間に映ったんだ!!」
「本当? じゃ、正善は本当にコレを良いと思ってくれてるんだね!!」
「ああ、惚れ直したんだ! いや、これこそ”骨抜き”になったって言うんだな・・。だから、自信を持て。それに・・」
「それに?」

正善は途端に下世話な笑みを浮かべ、エロおやじに変化する。

「お前のコレは、Hにも一役買う! 丹羽(アイツ)の目は節穴だな、本当に・・。こんな愉しいものを!!! と言っても、教えてやらねーがな!!」

自分をココを弄られてしまうだけで、どんな風になってしまうか・・・。
その事は、既に身に染みて良く分かっている。
梓は、身をかっと高揚させる。

「いや、違うな・・。アイツは、振る舞いが”ガキ”だったつーだけの話だな?」
「ガキ・・・」
「そうさ! だからっ!!」
「だから・・?」
「アイツのやった事は、”関心をひきたいばかりに、つい好きな相手をからかってしまう”というヤツだ!!」
「からかう・・。そ、そうかな・・・?」
「そうだ! 心に反して、やっちまうんだっ!! ・・とに、ガキだろ?」
「・・・・」
「だが、アイツが未だに図体ばかりデカいガキでいてくれて、本当に良かった。そうでなきゃ、アイツは梓好みの顏をしてるんだ! ヤバかったな・・。自滅してくれて、本当に助かったってところだ!!」

自滅って・・。
たとえ丹羽があんな性格の男でなかったとしても、特別な好意を抱いたかどうかは分からない。
(それを言うなら、正善は・・。特別だ!!)

「正善・・・」
「だが、梓が俺で良いって言ってくれたんだ! もう二度と、他のヤツには見せてやらない!!」
「えっ、あっ!!」
「お前も良く分かったな、梓っ! 俺が、お前のデベソ(ココ)を、死守してやるからっ!! もちろん、お前もあんな色っぽい顏を、他には絶対に見せるんじゃないぞっ!!」

梓も、それにコクコクと素直に頷く。
それに、途端にそんな束縛めいた事を言い出した正善に、心地良い拘束感を感じる。それこそ、未だかつて抱いた事のなかった”満たされる幸せ”に、どっぷりと浸れた瞬間だった。
だが、全開となった正善のスケベオヤジぶりは、留まるところを知らない!
・・いや、すっかり本領発揮! 調子付かせてしまった!!

「だから、梓!! 何だ・・、俺がデベソ(コイツ)だけでイケるよう、存分にしこんでやるっ!!」
「まっ、正善っ!!!」

こんなエロおやじがこんなに好きなんて、終わってる! だけど・・。

「・・・・でも、やっぱり正善が大好きだから、それで良い! 頑張るっ!!」

そう思える自分が、喜ばしい。
それこそ・・。”人間味”を感じる!!
(ああ、好きっ!! 正善が、好きっ!)




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